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執筆者の写真NOBUSE NOBUYO

最近、「わたしにならない栄養」について考える。世の中には栄養になるものがたくさんあるけれど、全部をぜんぶわたしにしていったらダメなんだ。ためになるけど、わたしにははらない、そういう栄養の採り方をしないと。

猫を飼いたいと思った。なんとなく、彼らはそういうことをよく知っている気がするから。


昼から東山動物園に来た。もう何年ぶりかわからないほど、お久しぶり。ゲートをくぐると空気が踊る鈴みたいにちりりりんと輝いてる。家族連れやカップル、じじばばグループなどで賑わっていて、わたしのこころもほのぼのと照らされる。人が楽しくしている場所はこれだから好きだ。

最初にサイを見て、つくりものだと思ったら本物だったときの驚きが今日という一日をすべからく表していた。どうぶつのからだ、しょくぶつのいのち、あの想像力には何ものも敵わない。

執筆者の写真NOBUSE NOBUYO

金縛り歴は16年ほどだが、ここ数年、なんとなく、あれらは人でないものかもしれない、と思う時が増えた。


今日はこんな感じ。

ハッと気がつくと、帯状のものがぐるぐると体に巻きついている。

「はじまった…」と思い戦闘態勢に入る。

今日こそは好きにされてたまるか!とグーパンを試みるが、ぐわしっと掴まれる。

泥が流れるようなどんよりと時間の中で、押し戻しを繰り返す。

力を込める度に、「クンックンッ」と鼻を鳴らす音がする。私が鼻詰まりのときにやる癖とそっくりで、戸惑っていた。


感触は、厚手で弾力のある塩化ビニールに似ていた。


絵に描くと蛇みたいに見えるけど、なんとなく気配としては毛のある動物って感じがした。狐とか?

昔話でも人を化かす動物は狐や狸が定番だから、そういう風に感じるのかなって思っていた時期もあった。でも最近は、本当にそうなんだなって思う。


少し前に、しゃしゃしゃしゃって音がベッドの下から聞こえてきたこともあった。日の出後のほんのりとした水色の光の中で。それは半分夢で、姉のような父のような人が手を擦り合わせているところだった。私の中で存在のかたちが決まらなくて、身近な人を出したのだと思う。

目覚めてから、ああいのをあずき洗いっていうのかなって思った。


昔の人はこういう気配をきれいに感じ取っていたんだな。妖怪って本当にいるんだろうなって思う今日この頃。

執筆者の写真NOBUSE NOBUYO


歯磨きが嫌いで、かたくなに磨こうとしない。

色々やらかす我が家の謎生物です。

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